大澳ツインブリッジ
所在地
香港、大澳
種類
建築デザイン/デザインコンペ
エリア
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ステータス
2012年デザインコンペティション
主催者
Civil Engineering & Development Department
建築デザイナー
A:I
A:I プロジェクトチーム
Dennis Lee, Stefan Al, Ruby Chow, Jason Peng, Zhang Ziyi
大澳ツインブリッジのコンペティションは、単に大澳のインフラを改善すること以上の意味を持ち、地元住民の再生への信頼を取り戻すための重要な手段となりました。
調査を進める中で、私たちは単なる建材ではなく、利用者の理解を通じて強固な基盤を築くことを目指しました。そこで、地元住民と訪問者の双方を対象に、4つのグループ(事業主、高齢住民、若年住民、観光客)にインタビューを実施。多くの訪問と観察を重ねることで、大澳の農業・漁業・塩作りの歴史、そして内発的に発展してきた独自の建築様式について深く理解できました。ウォーターフロント沿いの住宅の多くは、金属パネルや断熱材を使った仮設構造であり、水面上にそびえる杭の上に築かれた家々は、過去の暴風雨や台風との厳しい戦いを物語っています。
このユニークな環境を尊重し、橋の設計は既存の木造杭と歩道の建築言語を継承するものとしました。木製の支柱を優雅な回転配置で配置し、これらの杭が踊るようなエレメントとなるデザインを採用。大澳の既存環境に敬意を払いながらも、建築の進化を表現するアイデアを取り入れています。複雑な形状に見えるものの、橋の構造は直線の部材で組み立てられます。回転させた直線杭によって豊かな幾何学的表現が生まれ、さらに材料は地元調達・橋梁やランドスケープ設計に適した素材を選定。これにより、施工が容易であり、維持管理も簡単な橋を実現しています。